素朴な疑問・質問などにお答えしています。

Q:購入する時は古い年式の方が良いと聞きましたが如何してですか?
A:'70年代・'80年代の車両ですとコストダウンや環境問題・オイルショック・などで牙を抜かれたスポーツカーやサルーンが多く、また部品の入手も難しいのが現状です。世界的に元気の良かった'60年代以前の車両は随所に人の知恵と手作り感が有って機械をより身近に感じさせてくれる魅力が有ると思います。英国旧車なら維持するのも部品の入手が楽で近年は価格も安価です。また、インターネットなどによる情報も沢山ありますから心強い時代になりました。イタリア車でも'60年代以前の旧車は最近部品の入手やメンテナンスも楽になりました。フランス・ドイツなどは多少難しい時がありますが…。また、車両価格も古いほど高価な事もあってオーナー様やショップが予算を持って正しくレストアされた個体がほとんどです。国産旧車でもトヨ2なんかは2千万円するのも当たり前になってきましたが無い部品を製作したり部品の価格高騰などで原価が相当高くなっているのが想像できます。単純なプレミアムだけではないような気がします。古い年式の車両をお持ちの方のほうがプライドも高いようですが思い入れというのは人それぞれで理解するべきと考えています。また、英国の古い車両には男くさいロードスターというジャンルも有りましたフロントウインドーが倒れるとかサイドウインドウが取り外し式だったりする物で70年代にはほとんど姿を消してしまいました。

Q:古い英国車を持っています。水で洗うと良くないと聞きましたが洗車はどのようにしたら良いでしょう。
A:
じゃんじゃん水で洗ってください。フェンダー内後部・ドア内部に入った埃や泥などはボディーを拭いただけでは落ちませんので高圧洗車機等で洗い流す作業が必要です。この場合走らせる前に洗い走行風で乾かしてからガレージにしまうのが良いと思います。ガレージに収めた後は必ず少しだけサイドウインドウを開けて(全開のほうが好ましい)ボンネット・トランクなども開けておくと良いでしょう。保存環境にもよりますが…。水で洗ってからしまうのは好ましくありません。注意すべきは中古車の場合はドアやフェンダーの水抜き穴がふさがれている場合がよくあります。この場合は水で洗うと当然水が溜まってしまうので穴がなければ開ける必要があります。中古車を買った時や板金作業があった場合、気を付けて見るようにしたほうが懸命です。

Q:これから旧車趣味の世界に入ろうと思っていますが維持費は高いのでしょうか。
A:
英国車の場合は車検や日常整備に使う部品の価格は国産旧車と比較しても入手は問題ありませんし価格も同等か安いくらいです。例えばMGBブレーキパッド¥3000、タイロッドエンド¥2500、マフラー¥35000、等。70年代80年代の車両は入手困難な部品も多々有りますので永く乗られるのであれば60年代以前の車両をお勧めします。英国車以外でも50年代以前の車両であれば部品は何とかなることが多いようです。
自動車税は国内登録10年を超えると重価税で10%増しです。
旧車ということなのでおそらく20年以上経過しているクルマを指していると思いますがスポーツカーの場合はエンジン・足回りなど定期的に整備を受けている車両がほとんどで、まったく整備や板金を受けていない車両はないと思いますが、そういった意味では素性の明らかな車両をお買い求めになったほうが良いと思います。

Q:なぜオリジナルが良いのでしょうか
A:
個人的な趣味や年式にもよりますが、大まかに答えを出すと、例えば次の世代にそのクルマが渡った場合に整備マニュアルやパーツリストと異なったオリジナルではない部分が有ったりするとせっかく頼んだ部品が合わなかったり再生不可能な状態にあったときに苦労するということ。だからと言ってモディファイすることが駄目だとは言いません。誰が見ても理解できる範囲の整備やいつでも元に戻せるモディファイならOKだと思います。極力オリジナルで乗っていただきたい種類の車両はヒストリー付きのクラッシックカーやひとつの時代を創ったクルマなど。では、気軽にモディファイして乗れる車両はというと、リプロダクションのモデルや比較的高年式のモデル。前者ですと部品ひとつの造形も深く乗り味も深い物です。後者だとケーターハムや新生ジネッタ、1973年のオイルショック以降の車両。この73以降の車両というのは勝手な私の判断だけかもしれませんがオイルショックと環境問題と生産コスト削減のおかげでクルマが一気につまらない物へと変わってしまったからです。思えば2006年近年も同じ様な状況かも知れません。リサイクルや化石燃料の消費、地球温暖化問題によってハイパワーな国産車は少なくなってしまいました。輸入車はかえって元気が良くなってるような感じですが…。